遠い記憶の風景

ログ (古い謎ポエム) をまとめたりします。他にも何かあれば書いてみます。ブログを書くのは久しぶりです。

外部化した記憶へ

記憶の外部化

外部化した記憶についてを考えていた。結局のところ、記憶をどれだけ外部化したところで、外部化した記憶の参照を忘れる。そして参照を覚えていたとしても、参照から蘇った記憶が 100% だと証明する事は出来ない。

 
外部化した記憶の参照を忘れるというのは、iPhone に電話番号を登録しておいたところで、iPhone がどこにあるのかが分からなければ、電話番号は一切分からないという事だ。

 
これは iPhone に限らず、昔から「電話帳」という物があった。タウンページといった方がイメージが付きやすいだろうか? タウンページがどこにあるのかを覚えていれば、何万もの電話番号が覚えれるという当たり前の事を言っている。デジタルなのか、アナログなのかの違いだ。

 

iPhone にしても、タウンページにしても、そこへの参照は忘れるのだ。だけど電話番号を直接覚えておくよりも効率がいいとは思うだろう。電話番号を外部化する程度ならこれでいいのかもしれない。

 

今度はこれを、中学の卒業アルバムに置き換えてみよう。まず自分のクラスを見た時に、1番良い場所を占領している担任の顔が目につく「なぜお前がそこなんだ?」と言えば違う話になるので、このタイミングの記憶の話をしよう。

 

それはこんな感じ「久々に学校へ行ったら、来るのが遅いというだけの理由で、学校へ入りたければ持ち物を見せろと言われた。見せたくはなかったのだが、その日だけはなぜか学校へ行きたかった私は、鞄を見せたところ、ハイチュウが入っているのが見つかり、ハイチュウは没収された」

 

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私の記憶が正しければ、この記憶は 92% 以上は本物だ。しかし「没収されたハイチュウはグリーンアップル味で、ポケットに入れていてバレなかったタバコはセブンスターでいいのか?」

 

ここまで言われれば、これは「持っていたタバコは、おそらくセブンスターで、10本くらい残っていた、だけどハイチュウはグリーンアップル味だと言われればそうかと思ってしまうし、グレープ味と言われればそうかもしれない」

 

これぐらいの認識でしかないどころか「ハイチュウを没収された記憶は正しいのか?」とまで聞かれるともはや、参照を忘れるどころの話ではない。あやふやな記憶の参照の先の、本物の記憶さえも証明する事は出来ない。


そして、今の私はこれを書きながら「タバコは間違いなく、10本くらい残ったセブンスターを持っていたが、ハイチュウじゃなくてグリーンガムじゃなかったか?」くらいに思っている。

 

これを証明する為には、私からハイチュウを没収した担任を探して、その人の記憶が正しいと証明しなければならない。そんな面倒な事をやっている暇はないし、それをする理由もない。 

 

だけどタバコを持っていたという事は覚えている。これは「バレなかった」だとか「未成年の喫煙が悪い事」だとか今の自分の思考で、参照の先の情報から、自分が構成しているだけなんじゃないかとか、その参照の先の記憶が、デジタルでもアナログでも大して変わりはないな、とか考えたり、考えなかったり。

 

タバコは誰にもバレていないのだから、自分の中で何事もなかった事にしておけばいいだろうし、20年以上も前の話なんだからどっちだっていいどころか、ハイチュウを没収されていたとすれば「返せ」と言ってもいいくらいだ。

 

人の記憶なんか本当に怪しいもので、何年か後に「ハイチュウは4つ残ったグリーンアップル味を持っていたけれど、タバコは持っていなかった」などと思っているのかもしれない。外部化した記憶を使う人の記憶はそんなものです。

 

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